コラム
2026/09/30

相続放棄はいつまで?3か月を過ぎた場合は?

「亡くなった親に借金があることが分かったので、相続放棄をしたい」

このような場合、特に注意したいのが相続放棄の期限です。

相続放棄には原則として3か月という期間が定められています。しかし、「亡くなってから3か月を過ぎたら、もう絶対に相続放棄できない」というわけではありません。

今回は、相続放棄の期限と、3か月を過ぎてから借金などが判明した場合の対応について解説します。

相続放棄の期限は原則として3か月

相続放棄は、原則として「自己のために相続の開始があったことを知った時」から3か月以内に行う必要があります。この期間を「熟慮期間」といいます。

相続放棄をするためには、この期間内に家庭裁判所へ申述しなければなりません。

ここで注意したいのは、必ずしも「亡くなった日から3か月」とは限らないことです。

たとえば、被相続人が亡くなったことをしばらく知らなかった相続人については、死亡した日ではなく、自分が相続人になったことを知った時から熟慮期間が進行することがあります。

まずは、自分の場合にはいつから3か月を数えるのかを確認することが重要です。

3か月では判断できないときは?

相続が発生しても、すぐに財産の全体像が分かるとは限りません。

預貯金や不動産だけでなく、借金、保証債務などについても調査したうえで、相続するのか放棄するのかを判断する必要があります。

調査に時間がかかり、3か月以内に判断することが難しいときには、家庭裁判所に「相続の承認又は放棄の期間の伸長」を申し立てる方法があります。

期間の伸長が認められれば、調査や検討をするための時間を確保できます。

期限が迫っているのに判断材料がそろっていない場合には、そのまま3か月を経過させないことが大切です。

3か月を過ぎてから借金が分かったら?

問題となりやすいのが、被相続人が亡くなってからしばらく経った後、突然、債権者から請求書などが届き、初めて借金の存在を知ったケースです。

3か月を過ぎていても、事情によっては相続放棄が受理される余地があります。

過去の最高裁判例でも、相続人が被相続人に相続財産が全くないと信じ、そう信じることについて相当な理由がある場合には、相続財産の存在を認識した時などから熟慮期間を数えることができるとされています。

もっとも、「借金を知らなかった」と主張すれば常に相続放棄できるわけではありません。

被相続人との関係、死亡後の経緯、相続財産についてどの程度把握していたのか、借金が判明した経緯など、具体的な事情が問題になります。

そのため、3か月が経過している場合には、「もう間に合わない」と自己判断せず、まず事情を整理することが重要です。

相続財産を処分する前に確認を

相続放棄を検討している場合には、被相続人の財産を処分する際にも注意が必要です。

相続財産を売却したり、一定の行為をしたりすると、相続を承認したものとして扱われ、相続放棄ができなくなることがあります。

特に借金の存在が疑われる場合には、相続財産を動かす前に、相続放棄をする可能性がないかを確認しておいた方が安全です。

まとめ

相続放棄の期限は、原則として自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月です。

3か月以内に判断できない場合には、家庭裁判所に期間の伸長を申し立てる方法があります。また、すでに3か月を過ぎていても、後から初めて借金の存在を知ったなどの事情があれば、相続放棄が認められる余地があります。

相続放棄では、いつ相続の開始を知ったのか、いつ借金を知ったのかなど、具体的な経緯が重要になります。

プルメリア国際法律事務所では、相続放棄をはじめとする相続問題についてご相談をお受けしています。相続放棄の期限が迫っている場合や、3か月を過ぎてから借金が判明した場合には、ご相談ください。

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